Archive for 樹縁Blog

「とり」の話

先日のブログではセキレイの写真をアップしました。

セキレイ。漢字で書くと「鶺鴒」「鶺鴒」

難しい漢字ですが、それぞれの字を分解してみると

脊+鳥 即+鳥 令+鳥

左側の字が音を表す「音符」です。こうして見ると
一見難しい字でも読み方を予測しやすくなりますね。

右側の「鳥」ですが、これは鳥の姿から出来た
象形文字です。古代文字を見るとよくわかります。

鳥

まさに「鳥」の形をしています。

「隹スイ」と言う字があります。単独で使われることは無く、
「ふるとり」という名前の部首と言った方がわかりやすい
でしょうか。実はこの字も「とり」の姿から出来た
象形文字です。

集

「集」。この字は古くは「集異体字」という形をしていました。

これは木に小さな鳥がたくさんとまっている
様子を表しています。ですから「集」は「あつまる・たかる・すだく」
という意味を持っているのです。

○+春

前回は「木」+春で「つばき」でしたが、今回はちょっと「木」から
離れてみたいと思います。

日を追って暖かさが増し、すっかり春です。この春の付く漢字をと
考えて真っ先に思い浮かんだのが

魚+春=鰆「さわら」です。

俳句でも春の季語になっている鰆。その理由は、晩春から
初夏にかけて産卵のために瀬戸内海に押し寄せ、たくさん
獲れるからだそうです。でもこれは関西での話。

関東では「寒鰆」と呼ばれる産卵前の脂ののった時季。
12月から2月の真冬が旬とされています。

ちなみに魚+冬=鮗「このしろ」です。

そして「さわら」と言えば木もあります!

「椹」です。

もともとの意味は「当て木」、木を切り割る時に下に当てる台。
または首切り台のことを指します。

日本では「さわらのき」。ヒノキ科の常緑高木を表します。

桶などの材料に用いられます。

そう言えばウチは昔から風呂では木の桶を使っています。
手入れが難しいですが、使い始めは木の香りが
とても爽やかです。

春の便りがこんなところに。でも・・・

 

桜の開花、入学式・・・

春の便りがあちらこちらから聞こえてきます。

そんな中、弊社でも小さな春みつけました。

セキレイ2

 

尾が長いのでセキレイでしょうか。

丸くなって一生懸命卵を温めています。

 

 

 

 

 

 

 

セキレイ1ただ、問題なのは巣のある場所・・・

 

 

 

 

 

 

う、動かせない(´д`;)

地震があって少し怖い思いをした1日。

160401 4月写真

 

皆様こんにちは。専務の中野です。

桜が満開になり、新年度も始まり本日は入社式の話題も多く取り上げられております。
世間は本日より新年度という所が多く、様々な場面で変わっていく月になりますね。弊社は後半戦のスタートということで、本日は棚卸しの作業を行っております。

3月号、4月号、2ヶ月に亘り情報通信でお伝えさせていただいております、ホワイトアッシュ巾ハギ階段材では多くの問合せをいただいております。ムク材に近い雰囲気、味わいを感じていただけると思います。

 

 

【取扱樹種】
・ムク巾ハギ材
ホワイトアッシュ・ホワイトオーク・ブラックウォールナット・ハードメープルブラックチェリー・チーク
桧(無地)・杉(無地)・ベイツガ・クルミ etc
・集成材
タモ・ゴム・ナラ・ラジアタパイン・カバ桜・ベイマツ・ベイツガ・チーク・ウォールナット・桧・杉
(上記樹種以外での対応も可能です。)

また、樹縁(オリジナルコーティング)や階段・カウンター・手摺り・枠材等のご注文も引き続き承っております。 今後とも変わらぬご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

※本日は午前中、地震があって少し怖い思いをした1日でした(汗)

春と言えば…

春と言って真っ先に思い浮かぶのはやはり「桜」ですが
冬から今頃にかけて見頃をむかえる花があります。

木+春 つばきです。「チン」と言う音を持っていますが
「チュン」と言う音もあるそうです。音符が「春シュン」で
この春はもともと「チュン」と読んでいたようです。

日本では「つばき」(ツバキ科の常緑高木)の意味に
用いられますが、もともとは「香椿(チャンチン)」という
センダン科の落葉高木を指します。また太古の昔に
「大椿(タイチン)」と言うたいへん樹齢の永い霊木が
あったとの説があり、そこから転じて長寿のたとえである
「椿寿」と言う言葉が生まれました。

「椿事」と言う言葉があります。不意の出来事や、変わった
出来事を表し、「珍事」とも書き換えられますが、
「椿」=「珍」とするのは日本語独自の用法です。
中国語の「椿」には“事件を数える量詞”の用法がある
そうなのですが、江戸時代にこの表現を誤読して
しまった事から、この言葉が出来たようです。

ちなみに「つばき」は「海石榴」「山茶」とも書きます。

これは知っていないとなかなか読めませんね。

春の訪れ

3月に入り、暖かさが増して来ましたが「三寒四温」と言う
言葉の通り、まだまだ油断は出来ません。とは言うものの
今年は例年よりも早い梅の開花が聞かれるなど、
暖冬ではあったようですね。いよいよ春の到来です。

梅。音は「バイ」うめです。バラ科の落葉高木で
中国原産。日本に入ってきたのは奈良時代よりも前。
梅の木とともに梅を観賞する風習も広まり、
「万葉集」には梅の花の美しさをたたえる歌が
多く載っています。当時は春の訪れを告げる花として
桜よりも好まれていたようです。

梅・槑・楳 これも「うめ」。異体字です。

古い字書には楳のもとの字は「某」であるとあります。
「某」は「曰(エツ)」+「木」で木の枝に神への祈りの
文を入れた箱を付けてささげ、“神意を問いはかる”
という意味を持っています。

問いはかる→問い謀る。「謀る」にも「某」が
入っています。

梅の時季から桜の開花が聞かれる頃ですが
まだまだインフルエンザが猛威をふるっているようです。

健康第一で春を楽しみたいですね。

季節はそろそろ・・・

今回は日本の木でいきましょう。

「杉」「椙」「杦」「檆」「榲」すぎです。

「檆」は「杉」のもとの字ですが、古い文献にもほとんど
用例が無く、成り立ちは解っていません。

「椙」は主に地名に用いる字のようです。また「昌」には
「さかえる」という意味があり、「よくのびる木」=すぎ
という説もあります。

辞書によっては「椙」のもとの字は「榲」とするものもあります。
この字も熟語の用例がありません。「榲桲」と書いて「オツボツ」。
「マルメロ」というバラ科の果樹を指すという例だけでした。

「杦」は「杉」のつくりの「彡」の部分を書写体に従って
「久」に改めたもの、だそうです。

やはり馴染みがあるのは「杉」ですね。

つくりの「彡」は「サン」という音を表します。
器物や文様の彩色・光彩あることを示す記号的な文字です。

お寺には立派な杉林が多いですが、その中に立って
木洩れ日を浴びると、「彡」=「光彩」というイメージが
分かるような気がしますがどうでしょうか?

花粉症の方からはブーイングが来そうですね……。

春はすぐそこまで!!

160301 3月写真皆様こんにちは。専務の中野です。

昨夜は雪が舞っていた豊橋、今日は嵐の様な強風、そして冬逆戻りでスタートした3月です。これからは寒い、暖かいを繰り返し、徐々に春に向かっていきますね!!

先日、田原市(豊橋市の隣り)に用事があり出かけた所、菜の花が満開で辺り一面黄色の景色に春の訪れを感じ、何だか嬉しい気分になりました。

3月号の情報通信でお伝えさせていただきました、ホワイトアッシュ巾ハギ階段材を販売開始しました。多くの問合せをいただいております。積層集成材とは少し違った雰囲気、味わいを感じていただけると思います。
問合せだけでも構いませんのでお気軽に連絡いただけると嬉しいです。

ムク巾ハギ材は、米材広葉樹を中心にホワイトアッシュ・ホワイトオーク・ブラックウォールナット・ハードメープル・ブラックチェリー・チーク・桧(無地)・杉(無地)・ベイツガ・クルミ etc(上記樹種以外での対応も可能です。)
取扱い樹種はいろいろ御座います。是非一度相談して下さい。

また、樹縁(オリジナルコーティング)や階段・カウンター・手摺り・枠材等のご注文も引き続き承っております。
今後とも変わらぬご愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。

あの頃は……

ひとつ思い出した事があります。
入社して間もない頃たまたま出た電話でお客様から
「センはやっているか?」と問われとても戸惑いました。
当時はわからない事だらけで「セン」が木の一種だと
いう事も全く知りませんでした。

「栓」センです。センノキはハリギリ(針桐)の別名で
ウコギ科の落葉高木。主に北海道に分布しており、
明治末までは下駄の材料として使われていました。
センノキを表すのは日本独自の用法で、もともとは
タルやビンの口に指しこみ、中身が出ないようにするための
「セン」の意味です。

音符の「全」ゼンには「たもつ、完全に保持する」
という意味があります。木で出来た中身を保つもの、
それが「栓」というわけですね。

古代の字書には「釘なり」とあります。打ちつけて
物が動かないように保つ=くぎ

このように成り立ちを知ると、どうしてこの漢字が
このような意味を持っているのか、深く知る事が出来ます。

塗り薬ではない方

さっきまでキンカン湯を飲んでいました。
キンカン湯は体を温める効果があるそうです。
寒い今の時季にぴったりですね。
同じ入れ物を軽くすすいでコーヒーを淹れました。
ほのかに柑橘類の香りがして……味がヘン……。
やはりずぼらはいけませんね。

ん?柑橘……?おお!木の漢字だ!

柑(カン)は木+甘。甘はあまい。甘い実をつける
柑子蜜柑(こうじみかん)を指します。ウンシュウミカン
よりも小さく、日本で古くから栽培されていました。

橘(キツ)もみかんの一種を表す字です。
訓読みは「たちばな」でこれは食用柑橘類の
総称です。

キンカン「金柑」もミカンの一種、中国原産です。
皮ごと食べられ、生のままでも、煮て食べたりもします。

歴史好きな方は金柑と聞くとある有名な人を
思い浮かべるんじゃないでしょうか。

「金柑頭」と言われていた歴史上の人物。

誰だかわかりますか?